楽天で「土鍋 IH」と検索すると上のほうに出てくる8,800円の鍋です。ただ、素材の欄を見るとステンレスにホーロー加工と書いてあります。
土ではありません。それでもこの鍋が売れている理由と、本物の土鍋との違いを整理しました。レビューは244件・平均4.63。
IHの家では、土鍋がそのまま使えません
うちはIHのコンロです。秋になって鍋をやろうと思って土鍋を探したとき、ほとんどの土鍋がIHでは使えないことを知りました。土鍋は電気を通さないので、IHの上に載せても温まりません。
そこで「土鍋 IH」で検索すると、検索結果がなかなかややこしいことになっています。上位はタイガーの炊飯器(土鍋コート釜)ばかりで、そのあいだに鍋そのものが混ざっている状態でした。
今回取り上げるKAKOMIも、商品名には「土鍋」という語が何度も入っています。でも仕様欄の素材は、ステンレス鋼にほうろう加工。そこを承知で選ぶなら悪くない鍋なので、違いから書いていきます。
結論:土鍋の代わりではなく、扱いやすさを買う鍋です

KINTO KAKOMI IH 土鍋(ホーロー・1L/2L)
8,800円この鍋が土鍋とはっきり違うのは3つです。IHの100Vでも200Vでも使えること、食洗機に入れられること(本体のみ)、そして目止めが要らないこと。
土鍋は最初に米のとぎ汁で煮る目止めが必要で、乾かし方にも気をつかいます。レビューにも「土鍋とちがいホーロー製なので、土鍋より取り扱いが楽なことは確かです」という書き方がありました。
いっぽうで、土鍋が持っている遠赤外線の蓄熱や、火を止めてからじわじわ煮えていく感じは、素材が違う以上そのまま同じにはなりません。ホーローは熱伝導率が高く、商品ページ自身が「おこげができやすいため注意してください」と書いています。炊飯もできますが、炊き方は土鍋と同じではない、という前提で使うものです。
サイズは1Lと2Lの2種類。1Lは満水1.5L・適正1Lで、米1合(水200cc)。
2Lは満水2.8L・適正2Lで、米2合(水400cc)です。レビューでは「2人用でサイズを迷ったのですが、1リットルにして正解でした」という声がありました。ひとり鍋と2人鍋なら1L、家族で囲むなら2Lという分け方になります。
気になる点もはっきり出ていました。「鍋底の形状がフラットでつるんとしているので、ガスコンロで調理した場合、五徳に載せた時にずるっとずれそうになります」。
IH用に底を平らにしてある結果です。それと、炊飯のときに取っ手へ水が流れて下に落ちるという指摘。炒め物と揚げ物には使えません。
- 向いている人
- IHのコンロで鍋をやりたい人
- 土鍋の目止めや乾かし方に気をつかいたくない人
- 食洗機に入れたい人
- 1〜2人ぶんの鍋やごはんを炊きたい人
- そのまま食卓に出せる見た目を重視する人
- 向かない人
- 土鍋そのものの蓄熱や味を求めている人
- 電子レンジで温め直したい人(使用不可です)
- 炒め物や揚げ物にも使いたい人(使用不可です)
- ガスコンロがメインの人(底が平らで五徳でずれるという声があります)
- 1万円以下で大きめの鍋がほしい人(2Lは8,800円です)
KINTO KAKOMI IH 土鍋のスペック
| 素材(本体) | ステンレス鋼/クロム18%(ほうろう加工) |
|---|---|
| 素材(蓋) | ステンレス鋼(ほうろう加工)+天然木(ウォールナット) |
| サイズ(1L) | 幅22×全長25.5×高さ11cm/満水1.5L・適正約1L |
| サイズ(2L) | 幅27×全長30.5×高さ13cm/満水2.8L・適正約2L |
| 底の厚さ | 加工前で1.2mm |
| 使える熱源 | IH(100V・200V)、直火、オーブン(本体のみ)、ハロゲン、ラジエント |
| 使えないもの | 電子レンジ/炒め物・揚げ物 |
| 食洗機 | 使用可(本体のみ) |
| 炊飯量 | 1Lで1合(水200cc)/2Lで2合(水400cc) |
| 参考価格 | 8,800円 |
素材・サイズ・対応熱源・炊飯量は、2026年9月17日時点の楽天市場の商品ページの記載によります。商品名には「土鍋」という語が含まれますが、仕様欄の素材はステンレス鋼にほうろう加工で、土鍋(耐熱陶器)ではありません。商品ページには、ほうろうは熱伝導率が高くおこげができやすいこと、IH200Vでは必ず中火以下で使うこと、容量は7分目を目安にすることが記載されています。製造国は中国です。

この鍋の特徴
■ IHの100Vでも200Vでも使える
土鍋がIHで使えないのは、土が電気を通さないからです。この鍋は本体がステンレスなので、IHの磁力線がそのまま熱になります。
ただし200Vで使う場合は必ず中火以下にするよう商品ページに書かれています。火力が強すぎるとホーローが傷むためだと思われます。
■ 目止めが要らない。食洗機にも入る
土鍋は使い始めに目止めをして、割れやカビを防ぐ扱いが要ります。この鍋にはそれがありません。
本体は食洗機に入れられるので、鍋のあとの片づけが普通の鍋と同じになります。「琺瑯で手入れも楽だし、見た目もオシャレ」というレビューが、この鍋を選ぶ理由を素直に書いていました。
■ 焦げ付きにくいが、おこげはできやすい
「味噌系の鍋をしても焦げ付きにくいので洗うのも楽」という声がありました。いっぽうで商品ページは、ほうろうは熱伝導率が高いためおこげができやすいと注意しています。炊飯で狙っておこげを作ることもできますが、火加減を土鍋と同じ感覚でやると焦がします。
■ 軽い。1Lなら片手で動かせる
「何より軽いのがありがたいです」というレビューがありました。同じ容量の土鍋は本体だけで2kg近くになることがあり、洗うときも収納するときも重さがそのまま負担になります。IH対応という以前に、日常の扱いやすさで選んでいる人が多い印象でした。
■ 底が平らなので、ガスの五徳ではずれる
IH用に底をフラットにしてある副作用です。「大きく混ぜたりするとき、五徳に載せた時にずるっとずれそうになります。
持ち手で押さえながら混ぜるといった工夫をしています」という具体的な報告がありました。ガスがメインの家では、この点は毎回のことになります。
■ 炊飯すると取っ手に水が流れるという指摘
「お米を炊いたときに少なめに炊いても鍋の持ち手に水が流れ出して下に結構落ちた」というレビューがありました。吹きこぼれではなく、蓋のふちから伝う水の流れ方の問題のようです。
コンロまわりが濡れるのが気になるなら、受け皿を敷くか、水の量を控えめにするといった対処が要ります。
KINTO KAKOMI IH 土鍋のレビューの傾向
評価されている点
- IHで使えて手入れが楽だという評価
- 軽いという声が複数
- 味噌系の鍋でも焦げ付きにくいという報告
- 蓋の木の持ち手を含めた見た目への評価
- 食洗機に入れられる点への評価
不満として挙がる点
- 底が平らでガスの五徳の上でずれるという指摘
- 炊飯時に取っ手へ水が流れて落ちるという報告
- 炒め物・揚げ物に使えないのが残念という声
- IHの機種によっては沸騰に時間がかかるという注記
- 8,800円という価格を高いと感じたという声
楽天市場の商品ページに掲載されているレビュー(2026年9月17日時点・244件/平均4.63)のうち、レビューページの先頭2ページ(約45件)を読んでまとめた傾向です。星ごとの内訳は取得していません。

素材で3つに分かれます

KINTO KAKOMI 土鍋(耐熱陶器・1.2L/2.5L)
7,700円。同じKAKOMIという名前ですが、こちらが本物の土鍋です。
素材は耐熱陶器で、本体は日本製。直火とオーブンに加えて電子レンジが使えます(ホーローは不可)。
目止めは不要と書かれていて、食洗機も使えます。ただしIHでは使えません。
ガスコンロの家なら、素材としてはこちらが土鍋そのものです。1.2Lと2.5Lで、レビューは163件・平均4.63。

ビタクラフト ごはん鍋 3合炊き(ステンレス5層)
19,800円のビタクラフト ごはん鍋3合炊き。11,000円高いですが、ステンレス2層とアルミ3層の5層構造で、鍋全体から熱が加わる設計。
フタの重みと水蒸気の膜で密閉するベイパーシール効果があり、IH対応で10年保証が付きます。炊飯を主目的にして長く使うならこちら。レビューは124件ながら平均4.81と高い数字でした。
KINTO KAKOMI IH 土鍋のよくある質問
これは土鍋ですか。
商品名には土鍋と入っていますが、素材はステンレス鋼にほうろう加工です。耐熱陶器の土鍋とは別物です。
IHで使えますか。
100Vでも200Vでも使えます。200Vの場合は必ず中火以下で使うように記載されています。
ごはんは何合炊けますか。
1Lサイズで1合(水200cc)、2Lサイズで2合(水400cc)です。
電子レンジは使えますか。
使えません。食洗機は本体のみ使用可です。オーブンも本体のみ使えます。
目止めは必要ですか。
ホーローなので目止めは不要です。土鍋のような使い始めの手順は要りません。
まとめ
8,800円のKAKOMI IHは、名前に土鍋と入っていますがホーロー鍋です。IHの100V・200Vで使えて、食洗機に入れられて、目止めが要りません。土鍋の扱いにくさを避けたい人のための鍋、という位置づけが正確だと思います。
気をつける点は、底が平らでガスの五徳でずれること、電子レンジが使えないこと、炒め物と揚げ物ができないこと。それと、ほうろうは熱伝導率が高いのでおこげができやすいと、商品ページ自身が書いています。
IHの家で鍋の季節を迎えるなら、選択肢はこれかステンレスの鍋になります。ガスの家なら、同じKAKOMIでも耐熱陶器のほうが1,100円安く、素材としては土鍋そのものです。自分の家の熱源から決めるのがいちばん早い商品でした。