2,420円、141×51×55mm、96gの包丁研ぎ器です。性質の違う3種類の砥石が1本に付いていて、粗目のダイヤモンド砥石、セラミック砥石、仕上げの細かいセラミック砥石の順に使います。角度を自分で合わせる必要がなく、引くだけ。スライド式の透明カバー付きで、研ぎカスがこぼれません。日本製。楽天のレビューは289件・平均4.76で、今回見たなかでいちばん高い評価でした。
トマトが切れなくなって、ようやく研ぐことを考えました
包丁の切れ味が落ちていることには、ずいぶん前から気づいていました。鶏もも肉の皮が切れなくて、ギコギコしながら引いている。それでも研がなかったのは、砥石を出して、水に浸して、角度を保ちながら研いで、という一連の作業を想像すると気が重かったからです。
とうとうトマトが潰れるようになって、さすがにどうにかしようと思いました。調べてみると、包丁研ぎ器は1,180円から6,050円まで並んでいます。安いものと高いものの違いが分からず、また迷いました。
違いが見えたのは、砥石が何種類付いているかを数え始めてからです。1種類だけのものが多いなかで、性質の違う3種類を順番に使うタイプがありました。粗く削って、薄くして、仕上げる。砥石で研ぐときの手順を、そのまま器具にしたような作りです。
2,420円という価格と、この3段階の手間をどう見るかの話です。
結論:手軽さと切れ味の間を取った道具。砥石の代わりにはならない

貝印 関孫六 ダイヤモンド&セラミック シャープナー(両刃・砥石3種)
2,420円商品ページの説明が率直で、そこが好ましいと思いました。簡易式のシャープナーは角度を自分で調整する必要がなく日常使いには便利だけれど、切れ味が落ちてしまった包丁を研いだり、本当の切れ味を求めようとすると物足りないという意見が多い。そこでこの商品は、性質の違う3種類の砥石を順番に使う形にした、という説明です。つまり、簡易式の弱点を認めたうえで作られています。
使い方は3段階です。STEP1で研削能力の高い粗目のダイヤモンド砥石を使い、摩耗した刃先を削り取る。STEP2でセラミック砥石を使い、刃先を薄くして切れ味を上げる。STEP3で細かいセラミック砥石で刃の先端を滑らかに整える。レビューには「3段階あって10回10回5回と順番に包丁を手前に引くだけであっという間に切れ味バッチリ」という具体的な回数の報告がありました。
レビューの平均が4.76という数字は、今回見た包丁研ぎ器のなかでいちばん高いものでした。ただ、そこには限界を分かったうえでの評価も混ざっています。「自分で研ぐよりキレッキレにはならないですが、普通に切れ味は良くなります。何より簡単で時間もかからないので、こまめに手入れするには便利」「砥石のような細かい調整はできませんが、日常の料理で不便が出ない程度には十分」。
つまりこれは、砥石の置き換えではなくて、砥石を出す頻度を下げるための道具だと思います。うちのように、面倒で1年以上研いでいなかった包丁には、その差のほうがずっと大きいはずです。
気になる点もありました。研いでいるときの音です。「爪で黒板を引っかくような音が苦手な人は不快に感じるかもしれません」というレビューがありました。それから、研いだ直後の切れ味で指を切ったという報告もありました。
- 向いている人
- 砥石を出すのが面倒で、包丁を研がないまま使っている人
- 研ぐ角度を自分で合わせる自信がない人(角度が固定されています)
- ステンレスの包丁を使っている人
- 研ぎカスを散らかしたくない人(スライド式の透明カバー付き)
- こまめに短時間で手入れしたい人
- 向かない人
- 砥石で研いだときの切れ味を求める人(細かい調整はできません)
- 研ぐ音が苦手な人(黒板を引っかくような音という声があります)
- 片刃の和包丁やセラミック包丁を研ぎたい人(両刃用です)
- 1,000円台で済ませたい人(同ジャンルに1,180円の商品があります)
- 刃こぼれした包丁を直したい人(欠けの修復は想定されていません)
スペック
| 本体サイズ | 141×51×55mm |
|---|---|
| 重量 | 96g |
| 砥石 | ダイヤモンド砥石/アランダム系セラミック砥石(3種) |
| 本体材質 | ABS樹脂(耐熱温度80度) |
| 透明カバー | AS樹脂、ABS樹脂、エラストマー樹脂 |
| 対応 | 両刃 |
| 研ぎの手順 | STEP1 粗目ダイヤモンド/STEP2 セラミック/STEP3 細かいセラミック |
| カバー | スライド式の透明カバー(本体がすっぽり入る) |
| 生産国 | 日本 |
| 参考価格 | 2,420円 |
本体サイズ・重量・砥石の種類・材質・研ぎの手順・生産国は楽天市場の商品ページの記載によります。研ぐ回数(10回・10回・5回)はレビューに書かれていた使い方で、メーカーが指定した回数ではありません。正しい手順はパッケージの図解および取扱説明に従ってください。価格は2026年9月13日時点の楽天市場の商品ページによります。
このシャープナーの特徴
■ 砥石が3種類。削る・薄くする・整えるの順に使う
STEP1は研削能力の高い粗目のダイヤモンド砥石で、摩耗した刃先を削り取ります。STEP2はセラミック砥石で、刃先を薄くして切れ味を上げます。STEP3は細かいセラミック砥石で、刃の先端を滑らかに整えます。砥石で研ぐときも、荒砥・中砥・仕上げ砥と番手を変えていくので、その手順を器具にしたような作りです。1種類しか砥石がない簡易シャープナーが物足りないと言われがちな理由を、そのまま埋めにいっている商品だと思います。
■ 角度が固定されている。自分で合わせなくていい
レビューに「研ぐ角度が指定されているモデルなので、刃が安定するので失敗しにくいです」という書き込みがありました。砥石で研ぐときにいちばん難しいのが、この角度を一定に保つことです。うちも何度か挑戦して、そのたびに刃を丸めてしまった記憶があります。引くだけで角度が決まるなら、失敗の余地がだいぶ減ります。「包丁を少し濡らしてから丁寧に刃を入れて真っ直ぐに、あまり速くならずに引けばきれいに研げます」というコツも書かれていました。
■ 透明カバーで研ぎカスがこぼれない
本体がすっぽり入るスライド式の透明カバーが付いています。研いだときに出る細かい金属の粉が飛び散らず、収納もそのままできる作りです。シンクの周りで作業することを考えると、これは地味にありがたいところだと思います。本体裏面にはゴムの滑り止めが付いていて、「安定して包丁研ぎができるのも最高です」というレビューがありました。141×51×55mmで96gなので、引き出しにも入ります。
■ 研ぐときの音が苦手な人がいる
レビューのなかで具体的に書かれていた欠点がこれでした。「数回の使用で研ぐ時の音には慣れたつもりですが、爪で黒板を引っかくような音が苦手な人は不快に感じるかもしれません」。ダイヤモンド砥石とセラミック砥石に金属を当てるので、それなりの音が出るのだと思います。短時間で終わる作業ではありますが、音に敏感な人は知っておいたほうがいい点です。
■ 効果の感じ方には差がある
高評価が多い一方で、「少し切れ味の悪くなったステンレス包丁で試してみましたが正直効果の程は分かりません。全然切れなかった訳でも無いので気持ち、良くなったかな?と言う感じです」というレビューもありました。読んでいて思ったのは、元の包丁がどれだけ切れなくなっていたかで差が出るということです。「8年前に購入したっきり、ものぐさで一切手入れをしてなかった包丁が見事蘇りました」という報告と並べると、その差は分かりやすいと思います。ひどい状態からのほうが、変化は大きく感じられそうです。
■ 切れるようになる。だから気をつける
「とてもよいです。スパッときれます。研いだ後指までスパッと切れました! もちろん自分の不注意です」というレビューがありました。研いだ直後は、それまでの力加減のまま使うと危ないということだと思います。切れない包丁に慣れていると、押しつける癖がついています。研いだあと最初の何回かは、力を抜いて使うことになりそうです。
レビューの傾向
評価されている点
- 切れ味が戻ったという報告が多数
- 角度を気にせず引くだけで済む手軽さへの評価
- 3段階の手順が分かりやすいという声(10回・10回・5回という具体的な報告あり)
- 裏面のゴムの滑り止めで安定するという声
- 長年手入れしていなかった包丁ほど変化が大きいという報告
不満として挙がる点
- 研ぐときの音が苦手だという指摘
- 効果がはっきり分からなかったという声
- 砥石ほどの切れ味にはならないという指摘(複数)
- 研いだ直後の切れ味で指を切ったという報告
- 同ジャンルの1,000円台の商品と比べると価格が高い
楽天市場の商品ページに掲載されているレビュー(2026年9月13日時点・289件/平均4.76)のうち、レビューページの先頭2ページ(約60件)を読んでまとめた傾向です。星ごとの内訳は取得していません。
これと一緒に考えたもの

貝印 関孫六 わかたけ 三徳包丁 165mm
1,498円の三徳包丁。同じ関孫六の日本製で、食洗機に入れられるモデルです。研ぎ器を買うかどうか迷うくらい包丁が古くなっているなら、買い替えのほうが安く済む場合もあります。このシャープナーより安いので、片方を買うか両方を買うかは悩ましいところです。

GLOBAL スピードシャープナー GSS-01
2,200円。GLOBALのスピードシャープナーで、レビューは1,150件・平均4.74と件数が4倍あります。こちらは砥石の種類が違い、手順もこの商品とは異なります。件数の多さで判断したい人はこちらも見てみてください。
よくある質問
どんな包丁に使えますか。
両刃用です。ステンレス包丁への使用報告がレビューに多くあります。片刃の和包丁やセラミック包丁については、商品ページに対応の記載がありません。
何回引けばいいですか。
パッケージに図解が付いていると商品ページに書かれています。レビューには3段階を10回・10回・5回で引いたという報告がありましたが、これは使った方の手順で、メーカーの指定回数ではありません。
砥石と同じくらい切れるようになりますか。
なりません。レビューでも、砥石のような細かい調整はできない、自分で研ぐほどキレッキレにはならない、という声が複数ありました。日常の料理で不便が出ない程度、という表現がいちばん実態に近いと思います。
研ぎカスはどうなりますか。
本体がすっぽり入るスライド式の透明カバーが付いていて、細かい金属の粉がこぼれない作りです。
音は大きいですか。
爪で黒板を引っかくような音という表現のレビューがありました。短時間ではありますが、音が苦手な人は注意したほうがいいと思います。
まとめ
2,420円、96gの包丁研ぎ器です。性質の違う3種類の砥石が付いていて、粗目のダイヤモンドで削り、セラミックで薄くし、細かいセラミックで整える。砥石で研ぐときの番手の変え方を、そのまま器具にしたような作りでした。角度は固定されているので、自分で合わせる必要がありません。
商品ページの説明が率直なところが、判断しやすくて好ましいと思いました。簡易式のシャープナーは物足りないという意見が多い、だから3種類にした、という書き方です。レビューでも、砥石ほどの切れ味にはならないと分かったうえで評価している人が多く、平均4.76という数字はそういう前提での評価だと思います。
だからこれは、砥石の置き換えではなくて、砥石を出す頻度を下げる道具なのだと思います。うちのように、面倒で1年以上研いでいない包丁があるなら、その差のほうがずっと大きいはずです。研ぐ音が苦手な人がいることと、研いだ直後は力を抜いて使うこと。この2つだけ覚えておこうと思います。