楽天でレビュー件数の多い電気圧力鍋6機種を、呼び容量ではなく調理容量、そして最高圧力と消費電力で並べ直しました。同じメーカーの2.2Lが4Lより1,000円高い、最高圧力が65kPaから100kPaまで1.5倍違う、消費電力を公開していない機種がある。
カタログの「◯L」と「1台◯役」だけを見ていると気づかないところが出てきます。価格は9,980円から24,860円です。
「4L」と書いてあっても、4L入るわけではありません
夏のあいだ、火を使う料理をできるだけ避けていました。9月に入っても台所は暑いままで、そろそろ煮込みが食べたいのに、コンロの前に立つ気になりません。電気圧力鍋を本気で調べ始めたのはそれが理由です。
ところが商品ページを並べていくと、容量の表記が二重になっていることに気づきました。たとえば「4L」とうたっている機種の調理容量は2.6L。
「2.0L」の機種は1.2L。満水容量と調理容量は別物で、実際に料理が入るのは後者です。圧力をかけるために上に空間を残す必要があるので、どの機種も6割前後しか使えません。
もうひとつ驚いたのが、同じメーカーの同じシリーズで、2.2Lが4Lより1,000円高く売られていたことです(15,800円と14,800円)。小さいほうが安いとは限りません。
6機種を、調理容量・最高圧力・消費電力の3つで並べていきます。
3つの質問で、あなたに合う1台
容量と圧力だけでは決まりません。作る量と、買ったあとに引っかかりそうなところから選びます。
質問 1 / 3
料理は、どちらかというと
質問 2 / 3
1回に作る量は
質問 3 / 3
買うときに、いちばん引っかかるのは
あなたに合いそうなのは

アイリスオーヤマ 電気圧力鍋 4L PC-MA4
14,800円調理容量2.6Lは今回の6機種で最大です。4人以上の食事や作り置きを1回でまかなえて、白米6合も炊けます。14,800円という価格も容量を考えると安いほうです。幅約32cm・約4.5kgと大きいので、置き場所だけ先に測っておいてください。
あなたに合いそうなのは

Re・De Pot 電気圧力鍋 2L EPC01A-20
19,800円加圧を1分単位、低温調理を30〜100℃で決められる自由度が持ち味です。奥行22.2cmで今回いちばん浅く、2.8kgと軽い。調理容量1.2Lなので2人暮らし向けです。オート調理が8種類しかないぶん、自分で時間を決めるのが苦にならない人に向きます。
あなたに合いそうなのは

siroca おうちシェフ 電気圧力鍋 2.4L SP-D131
24,860円最高圧力100kPaで、蒸し調理は一般的な方法より約33%短いとされています。白米3合が時短モードで約22分。音声ガイドが操作を読み上げてくれます。24,860円と高く、洗うパーツが多いという声もあるので、時間を買う機械だと思って選ぶほうが納得できます。
あなたに合いそうなのは

ティファール ラクラ・クッカー コンパクト電気圧力鍋 CY3518JP
14,800円レビューの平均4.6は今回いちばん高く、理由として挙がるのは洗うパーツの少なさです。電源コードが着脱式で、本体だけ運んで洗えます。ただし商品ページに消費電力・最高圧力・調理容量の記載が見当たらず、数字では比べられません。炊飯の評価は分かれています。
あなたに合いそうなのは

アルコレ デリッシュキッチン 電気圧力鍋 スピードクック LPC-T1201
9,980円9,980円と、今回で唯一1万円を切ります。調理容量1.2Lで1〜3人分、2.7kgで軽く、運転音が静かだという声が目立ちました。最高圧力65kPaは今回いちばん低いので、仕上がりの柔らかさを最優先するなら別の機種です。まず試す1台としては手頃だと思います。
あなたに合いそうなのは

アイリスオーヤマ 電気圧力鍋 2.2L
15,800円高さ約21.3cmは今回いちばん低く、吊戸棚の下や棚板の間に収まります。3.6kgで4Lより900g軽い。ただし同じメーカーの4Lより1,000円高いので、置き場所の制約がないなら4Lを選ぶほうが素直です。色を選びたい人にはこちらです。
点数がいちばん高かった1点を出しています。近い候補は比較表と各レビューで確かめてください。
先に、この記事が向いていない人
今回のいちばん大きい機種でも調理容量2.6Lです。カレーなら8皿前後で、それ以上を1度に作るなら6L級を探すことになります。
圧力調理が主役の機種ばかりで、揚げものに対応する機種は今回入れていません。自動でかき混ぜる調理鍋は別ジャンルです。
ガス式は5,000円前後からあり、加圧までの時間も早いです。電気式の利点は火の番をしなくていいことと、予約できることなので、そこに価値を感じないなら買い替える理由は薄いと思います。
選ぶときに見る3つ
■ ポイント1:呼び容量ではなく調理容量で見る
商品名に出ている「4L」「2.2L」「2.0L」は満水容量(呼び容量)です。圧力をかけるには上部に空間がいるので、実際に入れられるのは調理容量のほう。
今回の6機種では、満水4.0Lに対して調理2.6L、満水2.2Lに対して1.4L、満水2.0Lに対して1.2L。おおむね6割前後です。
目安として、調理容量1.2Lで2〜3人分のカレー、2.6Lで4〜5人分。家族の人数で考えるなら、商品名の数字は一度忘れたほうがいいです。
■ ポイント2:最高圧力は65kPaから100kPaまで、1.5倍の開きがある
圧力が高いほど鍋の中の温度が上がり、同じ時間でも柔らかくなります。今回並べると、65kPa・70kPa・83kPa・100kPaと分かれました。
いちばん低い65kPaといちばん高い100kPaでは1.5倍です。100kPaの機種は約120℃で蒸せると書かれていて、加圧時間そのものを短くできます。
ただし高圧の機種は減圧にも時間がかかるので、表示された加圧時間=待ち時間ではありません。レビューにも「設定時間が始まるまでに10分〜かかるし、時間終了後も安全ピンが下がるまで待つ」という指摘がありました。
■ ポイント3:消費電力を公開していない機種がある
定格消費電力は600Wから1000Wまで幅がありました。1kWhを31円として、定格のまま30分動かした場合の上限を出すと、600Wで9.3円、1000Wで15.5円です。
実際には昇温のあいだだけ全力で、保温中はずっと少ないので、これより安くなります。差は1回あたり6円ほど。
毎日使っても月180円程度なので、ここで機種を決めるほどの差ではありません。むしろ気になったのは、6機種のうち1機種は商品ページに消費電力の記載が見当たらなかったことです。数字が出ていないと、比べようがありません。
6商品の比較表
価格・調理容量・最高圧力・消費電力は2026年9月15日時点の楽天市場の各商品ページの記載によります。「電気代の上限(30分)」は定格消費電力のまま30分連続運転したと仮定し、電力量料金を1kWhあたり31円として計算した参考値です。実際の調理は昇温時だけ全力で、保温中の消費はこれより小さくなります。消費電力の記載が商品ページに見当たらない機種は空欄にしています。容量は満水容量(呼び容量)ではなく調理容量を載せています。
| 商品 | 呼び容量・特徴 | 価格 | 電気代の上限(30分) | 調理容量 | 最高圧力 | 消費電力 |
|---|---|---|---|---|---|---|
![]() アイリスオーヤマ 電気圧力鍋 4L PC-MA4アイリスオーヤマ |
満水4.0L/1台9役 | 14,800円 | 15.5円 | 2.6L | 70kPa | 1000W |
![]() Re・De Pot 電気圧力鍋 2L EPC01A-20Re・De(リデ) |
満水2.0L/低温30〜100℃ | 19,800円 | 9.3円 | 1.2L | 83kPa | 600W |
![]() siroca おうちシェフ 電気圧力鍋 2.4L SP-D131siroca(シロカ) |
満水2.4L/1台11役・オート88 | 24,860円 | 10.9円 | 1.6L | 100kPa | 700W |
![]() ティファール ラクラ・クッカー コンパクト電気圧力鍋 CY3518JPティファール(T-fal) |
容量3L/1台12役 | 14,800円 | 商品ページに記載なし(容量3L) | 商品ページに記載なし | 商品ページに記載なし | |
![]() アルコレ デリッシュキッチン 電気圧力鍋 スピードクック LPC-T1201アルコレ(ALCOLLE) |
満水2.0L/1〜3人用 | 9,980円 | 9.3円 | 1.2L | 65kPa | 600W |
![]() アイリスオーヤマ 電気圧力鍋 2.2Lアイリスオーヤマ |
満水2.2L/1台6役以上 | 15,800円 | 12.4円 | 1.4L | 70kPa | 800W |
価格は2026年9月15日時点の楽天市場での参考価格です。商品名をタップすると販売ページに移動します。
商品ごとのレビュー

■ いちばん大きく作れる。4人以上ならこれ:アイリスオーヤマ PC-MA4
今回の6機種でいちばん多く作れます。調理容量2.6L、白米6合・玄米4合。
本体は幅約32×奥行約31.8〜33.4×高さ約23.2cmで重量約4.5kg。自動メニューはカラーによって違い、ホワイトが6種、ブラックが90種です。
同じ型番でも色で機能が変わるので、注文画面で選ぶときに確認が要ります。レビューは1,383件・平均4.59。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 調理容量2.6Lは今回の最大で、子ども3人の5人家族でちょうどいいという報告があります。マグネットプラグの電源コードが約2.0m。白米6合が炊けるので、炊飯器が壊れたときの代わりにもなります。価格は14,800円と、容量のわりに安い
- △ ここは気になるところ
- 消費電力1000Wは今回いちばん大きく、電気代の上限も高くなります。幅約32cmで重量約4.5kg、レビューに「横に大きかった」という声。ブラックとホワイトで自動メニューが90種と6種に分かれる点は分かりにくいです。「テレビ通販の圧力鍋に比べて時間のかかるレシピばかり」という比較もありました
- こんな方に向いていると思います
- 4人以上の家族。作り置きをまとめて作りたい人。炊飯もこれ1台で済ませたい人

■ 低温調理が30〜100℃で自由に決められる:Re・De Pot EPC01A-20
調理容量1.2L(4合まで)で2人暮らし向けのサイズです。特徴は手動の幅で、圧力調理は加圧1分〜1時間まで1分単位、低温調理は30〜100℃で5分〜12時間まで設定できます。
予約は最大12時間ですが、圧力のオートモードでは炊飯メニューのみ。本体は幅28.8×奥行22.2×高さ24.4cm、2.8kgで今回いちばん軽い機種です。レビューは1,151件・平均4.58。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 低温調理の温度と時間を自分で決められる範囲が広い。奥行22.2cmは今回いちばん浅く、調理台の奥に置いても手前が空きます。2.8kgと軽く、レビューでも「軽くて驚きました」という声。83kPaは中程度より上
- △ ここは気になるところ
- 19,800円は容量に対して割高です。オート調理は8種類だけで、ほとんどの料理は自分で時間を決めることになります。レビューには「おしゃれな分、ボタンが少なく最初(は戸惑う)」という声も。調理容量1.2Lなので4人分の作り置きには足りません
- こんな方に向いていると思います
- 2人暮らし。加圧時間や温度を自分で決めたい人。置き場所の奥行が取れない人

■ 最高圧力100kPaで、加圧時間そのものが短い:siroca SP-D131
今回いちばん圧力が高い100kPaで、約120℃の高温で蒸せると記載があります。減圧を短縮する自動減圧機能があり、時短モードを使えば白米3合を約22分で炊けるとのこと。
オートメニューは88種類。操作手順を読み上げる音声ガイドが付いていて、商品ページはシニア世代での使いやすさを前面に出しています。
予約は加熱後に約75℃で保温する方式です。レビューは378件・平均4.41。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 100kPaは今回唯一の3桁で、蒸し調理は一般的な方法より約33%短いとされています。音声ガイドは操作に不安がある人には大きい。予約調理を75℃で保温するので、傷みやすい時季でも使いやすい設計です
- △ ここは気になるところ
- 24,860円で今回いちばん高い機種です。レビューで星が減った理由として「洗浄パーツの複雑さ(家族に洗い物を気軽にお願いし難い)」が挙がっていました。「設定時間が始まるまでに10分〜かかるし、時間終了後も安全ピンが下がるまで待つ」という指摘も。調理容量1.6Lなので大家族には足りません
- こんな方に向いていると思います
- 調理時間をできるだけ短くしたい人。1〜3人分。操作に音声の案内があると安心な人

■ 洗うパーツが少ない。1台12役:ティファール CY3518JP
無水・炒め・圧力・蒸すなど7つの調理モードを備えた1台12役。本体は幅26×奥行28.5×高さ28.3cm、重量4,180g、電源コードは着脱式で1.5mです。
今回並べていて分かったのは、この商品ページには消費電力も最高圧力も調理容量も記載が見当たらないことでした。数字での比較がしにくい一方、レビューの平均は4.6と6機種でいちばん高くなっています。レビューは214件。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 「毎回洗うパーツの少なさに感動しました」というレビューが複数。電源コードが着脱式なので、本体だけを運んで洗えます。蒸し台の脚先にシリコンが付いていて内なべに傷が付きにくい、という細かい報告も。平均4.6は今回の最高
- △ ここは気になるところ
- 商品ページに消費電力・最高圧力・調理容量の記載が見当たらず、数字で比べられません。レビューには「シリコン製だからなのかパッキンにすごく匂いがつく」「炊飯は正直イマイチ。すぐにお米の粒同士がくっついて餅っぽい」という指摘がありました。炊飯を主目的にするなら向きません
- こんな方に向いていると思います
- 洗う手間をできるだけ減らしたい人。煮込みと蒸し料理が中心の人。炊飯は別の機械でする人

■ 9,980円で始められる。いちばん安い入口:アルコレ LPC-T1201
今回で唯一1万円を切る機種です。調理容量1.2L、本体は幅26.8×奥行26×高さ25.5cm、2.7kg。
ふたを閉めないと調理が始まらない安全設計で、保証はご購入日から1年間。付属のレシピブックがデリッシュキッチンとの共同企画で、QRコードから動画を見られると書かれています。レビューは206件・平均4.47。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 9,980円という価格。2.7kgと軽く、幅26.8cmで置き場所を選びません。レビューに「ものすごく静か。むしろ静かすぎて最初はちゃんと動いているのか疑念を抱くほど」という声。「家族3人にぴったり。夕飯+ちょっと余るくらい」という実測的な報告もありました
- △ ここは気になるところ
- 最高圧力65kPaは今回いちばん低く、同じ加圧時間なら柔らかさは控えめになります。レビューに「内釜がわりと薄いので、気をつけて取り扱う必要があります。落としたりぶつけたりすると簡単に変形」という注意がありました。分解時に安全弁おもりと排気弁カバーが外れにくいという声も
- こんな方に向いていると思います
- 電気圧力鍋を初めて買う人。1〜3人分。まず1万円以内で試したい人

■ 小さいのに4Lより高い。ただし置き場所は勝ちます:アイリスオーヤマ 2.2L
同じメーカーの4Lが14,800円なのに、こちらは15,800円。容量が半分近くで1,000円高いという逆転が起きています。
本体は幅約28.2×奥行約27.4〜28.6×高さ約21.3cm、約3.6kg。白米3合・玄米2合。
自動メニューはブラックが69種、カシスレッド/ホワイトが6種です。レビューは729件・平均4.59。
- ◎ ここがいいなと思ったところ
- 高さ約21.3cmは今回いちばん低く、吊戸棚の下に置きやすいサイズです。3.6kgで4Lより900g軽い。カラーが3色あり、レビューでも見た目を理由に選んでいる人がいました
- △ ここは気になるところ
- 4Lより1,000円高い、というのがいちばんの弱点です。同じ70kPa、同じメーカーで容量だけ小さくなります。レビューに「圧力で使用したのですが残り一分から動かず、開けようとするとピーピーなるので結局コンセントから抜いて開けるしかありませんでした」という報告がありました。電源コードはカラーによって1.0mと2.0mに分かれます
- こんな方に向いていると思います
- 置き場所の高さが限られている人。2〜3人分で足りて、色を選びたい人
使い方別に選ぶなら
平日の夕飯と、週末の作り置きを1台で
調理容量2.6LのPC-MA4が候補になります。白米6合も炊けるので、炊飯器が壊れたときの代わりにもなります。
消費電力1000Wは今回いちばん大きいのですが、電気代の差は1回あたり6円ほどです。幅約32cmの置き場所だけ先に確保してください。
PC-MA4を見る →作った分をその日に食べきる
調理容量1.2LのRe・De Pot、または9,980円のLPC-T1201です。前者は加圧時間と低温調理の温度を自分で決められ、後者は価格がいちばん低い。どちらも2.7〜2.8kgと軽く、使うたびに出し入れしてもつらくありません。
Re・De Potを見る →帰宅してから食べるまでを短くしたい
100kPaのSP-D131が向きます。白米3合が時短モードで約22分、蒸し調理は約33%短いとされています。
予約すると加熱後に約75℃で保温する方式なので、朝に仕込んで夜に食べる使い方でも作りが衛生的です。24,860円は今回の最高額です。
SP-D131を見る →まとめ
6機種を並べていちばん効いたのは、呼び容量と調理容量を分けて見ることでした。「4L」の機種に入るのは2.6L、「2.0L」の機種に入るのは1.2Lです。
どれもおおむね6割前後。家族の人数から逆算するなら、商品名の数字ではなく調理容量の行を見てください。
最高圧力は65kPaから100kPaまで1.5倍の開きがありました。高いほど短い時間で柔らかくなりますが、減圧の待ち時間も伸びます。
レビューには、設定した加圧時間の前後に10分ずつ余分にかかるという報告が複数ありました。「20分で角煮」は、台所に立つ時間が20分という意味ではありません。
消費電力は600Wから1000W。30分フルで動かしたときの上限でも9.3円と15.5円で、毎日使って月180円の差です。
ここで悩む必要はないと思います。それより気になったのは、6機種のうち1つは消費電力も最高圧力も調理容量も商品ページに書かれていなかったことです。
レビューの評価は高い機種でしたが、数字が無いと自分の台所に合うかを事前に確かめられません。
うちの場合は、平日の夕飯と週末の作り置きを1台でやりたいので調理容量2.6LのPC-MA4、置き場所の高さが足りないなら2.2L、まず1万円で試すならLPC-T1201、という並びになりました。